美味しすぎて泣きそうになったなんてそういえばあんまりないけど。
今日はそんなだった。
1ヶ月くらい前。
窓を開けたら目の前の屋根におばさんが二人のっていて。
それが初対面。
午後、今度は屋根じゃないとこで再び遭遇し、家の玄関にまでよばれ、
姫りんごの大きな生け花と、椿の花をくれたのでした。(朝、屋根の上で切ってたやつ。)
引っ越してきた時から好きだった、外から聞こえるチョキチョキの音の正体(庭木やお花の剪定の音)。
こんな可愛いおばさんかー、やっと、繋がった。
2階まで伸びたどの木も全部、佐藤さんが20年前に種をまき、今ではこんなに大きくて、
種を蒔いた時、きっと佐藤さんは新婚だったかもしれないし、
その周りで小さい子供が走り回ってたかもしれない。20年てそうゆう時間。
庭を見たらどんな人か少しわかる、おばさんの事がすごく好きになる。
最近休みの日に家にいれなくて、ずーーっと生け花の花器を借りっぱなしになっていた。
庭で話し声が聴こえたので、よし、行くぞ、と少し緊張しながら、
お花のお礼に京都土産も持って、あと白いお花3輪、紙袋にさげて。
思わぬ訪問者にびっくりしてたけど、喜んでくれたみたいで、
顔を見てありがとう言えて、すっきり、スキップしそうに裏の自分ちまで帰った。
そして、5月5日。
今夜、ドアを叩く音が。 うち?
ちょっとびくびく、開けたら佐藤さんがお皿を持ってたっていた。珍客。
こないだのお礼にと、今日は端午の節句だから、お赤飯と、天ぷらと、高菜と、ちまき!
そうだ、今日は子供の日だ、しごとでこんな日もあるさと凹みながら帰って、忘れてた。
とにかく、お腹も空いてたし、それを満たす為だけのもの作ってた。
そんな、たよりなーい晩御飯に花咲いた。
佐藤さんちには、息子さんとスペイン人のお嫁さんと小さいお孫さんがきてるらしい。
きっと孫の為に腕をふるったんだろう。
お皿はまだ温かい、優しいし、「おいしぃ。。。」ひとくち食べて、
ふしぎと泣きそうになったというわけ。
家庭の味に飢えてたのかもしれないし、人の優しさに触れて感動していた。
自分で作るのは美味しくていい、て思ってたけど、いいや、
人が作ってくれたものに勝るものはない!と今夜は思った。
自分ではいれられないスパイスが入ってる。
口にいれた瞬間、じわーーーっと。
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