2012/06/14

まぶたうらの光景


ちょっとしたきっかけなのだけど、
母親のことを考えることがあって、
妹の話をきいてあげるつもりで電話したのに。
泣くつもりなんてなかったのに。
話しながらなんだかこみあげて、
泣いてるのがばれたくないからはやく喋りたいのに、
言葉がでず沈黙していると、
静かな電話口で妹もあっち側で泣いていた。
仲良くふたりで泣いた。



いろいろ、大切にしようねって思った。
なにもかもなくなってしまってからじゃおそいのだ。





夜遅く、せきちゃんが帰って来てから今日のことを聞いてもらいながらまた泣いて、
(疲れてても話ちゃんと聞いてくれてすごい)
さあ寝ましょうかと、お布団に入ったのだけど、
目を閉じると、ふしぎ、なんだか子供のときのことが目に浮かんで来て
涙がだーだーでた。
記憶なんて鮮明にないのだけれど、
子供のときにお母さんにくっついてお布団で寝てたあの安心した気持ちとか、
(もう2度とあんなことはないのだよ)
ピンクのお弁当箱の中の卵焼きの黄色とか
今夜、目をつぶるとすごく生々しく浮かんできたのだ。
(それは想像で作られた景色なのか、潜在的に残ってる記憶の残像なのかわからないけど)
私は瞼の裏にそれらの景色をみたり、感触がよみがえって、
自分の気持ちとゆうよりも、
今夜はそのときのお母さんの愛おしい気持ちがのり移ってきて、
目を閉じながら次々泣いた。
なんだかね、とてつもなく愛おしいものだった。
せきちゃんは隣でいびきをかいて寝ていて、
わたしはそれがすこしも邪魔ではなく、そのおかげか心細くもなかった。
いいバランスだった。


いろいろ改めて大事にしなくちゃなあと思った日、
きっと今日はそれを感じなくてはいけない日だったのだ。
泣きながらいつの間にか寝ていたみたいで起きたらものすごく目が腫れていたけど、瞼の裏にたくさんの景色が張り付いているようで重たい。
なんだか今日は、それもいいかな。と思うのであった。







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